数理的

「クイズ番組おもしろい!クイズ極めようかな〜」
……
「上野になりたい。」
倫理、は。
ナチスを礼賛したのよねぇ、ハイデッガー。でも、ハンナ・アーレントに救われたの。」
彼女は黒猫のウィズをやりながら、倫理を聞いていた。

「……え。れじぇんど、よねこれ、え?」
「まゆ、ちょっといい?」
「ん」
俺は彼女を正座させた。
「今、何時?」
「23:47」
「倫理は?」
「………」
「今日はいい日だったかい?」
「どうして私を責めようとするのよ」
「そういう話じゃないんだ。これからの話なんだよ」
「今日は一銭も使ってないわ。誇れるわ。今月はお金を極力使わないようにしたいのよ。明日も、そうよ。」
「まゆ」
「片付け出来たわ」
「倫理も?」
「やめてよ、あまり強要しないで。」
「まゆ、きいて」
「きいてるわ」
「こっちを向いて」
「夕夜」
「明日は君は家にいない」
「……」
「話をしようよ」
「………ねむいの。寝かせて」
「どうなりたい?」
「寝ただけよ、そんなに」
「話し合いたいんだ」
「私を批判したいだけでしょ、もういのよ、おやすみなさい。寝ましょう」